会社設立の流れは?やることリストや手続きを税理士が解説【2026年最新版】

2026年版 会社設立の流れ 慣れない手続きの負担を最小限に抑える新常識

「そろそろ法人化したい」

「新しく株式会社を立ち上げたい」

と考えているものの、何から手をつければいいか分からず不安を感じていませんか?

会社設立の手続きは多岐にわたり、事前準備から登記後の届出まで、個人ですべてを把握するのは決して容易ではありません。

本記事では、初めての方でも安心して進められるよう、2026年最新の法改正やオンライン運用に基づいて、株式会社設立の基本の流れを税理士が徹底解説します。

目次

会社設立の流れは?これだけは知っておきたい5ステップ

株式会社(法人)設立の流れは以下の通りです。

  1. 会社設立のための基本事項の決定
  2. 定款の作成
  3. 公証役場での定款の認証
  4. 資本金の払い込み
  5. 法務局への登記申請

順次、解説していきます。

1. 会社設立のための基本事項の決定

最初に、株式会社(法人)を設立するための基本事項を決定します。

決定すべき項目概要
会社名(商号)株式会社の場合、名前の前か後ろに必ず「株式会社」を入れる必要があります。
使用できる文字や記号等、一定のルールがあるため注意しましょう。
事業目的会社がどのような事業を行うのか、第三者が見てわかるように明記したものとなります。
本店所在地会社の業務を行う際の主軸となる営業所の住所を指します。
資本金(出資金)資本金(出資金)の額  会社(法人)を運営するための元手となる資金を指します。
事業年度(決算月)事業年度における最後の月のことを指します。
会社の印鑑(発注)基本事項が決まったらすぐに発注します。設立や会社運営を行ううえで必要となります。

2. 定款の作成

定款(ていかん)とは、会社の基本的な規則(ルール)を定めた書類のことを指します。

定款の記載内容は「絶対的記載事項」、「相対的記載事項」、「任意的記載事項」に分類されます。

定款の絶対的記載事項は記載しない場合は定款が無効となってしまうため、特に注意しましょう。

その他にも金銭トラブルや会社運営に必要な事項は定款に織り込む必要があるため、慎重に検討することを推奨します。

3. 定款の認証

定款を作成後、公証役場で公証人による定款の認証を受ける必要があります。

定款の認証は、会社の本店所在地を管轄する法務局(地方法務局)の管轄区域内にある公証役場で行います。

具体的な定款の記載事項や作成方法は以下の記事で解説しております。

4. 資本金の払い込み

定款の認証が完了したら、決定した資本金の払い込みを行います。

この段階ではまだ会社の銀行口座がないため、発起人の個人口座に振り込みます。

振込は定款作成日(または認証日)以降に行います。

以前は「一度口座から引き出して再度振り直す」必要がありましたが、現在は定款作成日以降の預入や、すでに口座にある残高でも、通帳コピーの基準を満たしていれば認められるケースが多いです。履歴が残る形で入金しましょう。

払い込みが完了したら、通帳のコピー(表紙、裏表紙、入金履歴のページ)をとり、合綴して「払い込みを証する書面」を作成します。

5. 法務局への登記申請

登記申請書の作成後、必要な書類一式を揃え、会社の本店所在地を管轄する法務局へ登記申請を行います。

※登記申請書における「登記の事由」に記載した日付から2週間以内に申請する必要があります。

登記申請書の主な添付書類

  • 株式会社設立登記申請書
  • 定款(公証人の認証があるもの)
  • 設立時代表取締役を選定したことを証する書面
  • 設立時取締役、設立時代表取締役及び設立時監査役の就任承諾書
  • 印鑑証明書
  • 本人確認証明書
  • 払込みを証する書面
  • 資本金の額の計上に関する設立時代表取締役の証明書

条件によって追加で必要になる書類

・発起人の同意書      : 定款で本店の詳細な番地や、具体的な割当株式数を定めなかった場合
・設立時取締役の調査報告書 : 現金ではなく、車やパソコンなどを出資する現物出資を行う場合
・委任状          : 司法書士などの代理人に登記申請を依頼する場合

会社設立時に必要な登記書類については以下の記事で解説しております。

【2026年最新情報】「土日や祝日、元日」も設立日に選べるようになりました!

会社設立日は登記申請をした日となります。これまで会社の設立日は「法務局が開いている平日」しか選べませんでしたが、2026年2月の法改正により、事前に手続きをすれば土日・祝日や元日でも自由に設立日に指定できるようになりました。「記念の日にしたい」という方は、この新制度を活用しましょう。

会社設立後に必要な手続き

項目概要
都道府県税事務所・市町村役場への届出地方税に関する設立届を出します(期限は自治体により異なります)。
従業員を雇用する場合の届出労働基準監督署(労災保険)、公共職業安定所(ハローワーク/雇用保険)、年金事務所(健康保険・厚生年金)への手続きが必要です。
※健康保険・厚生年金は、社長1人の会社でも加入義務があります。
許認可の手続き飲食業、不動産業、人材派遣業など、許認可が必要な業種は速やかに申請します。
法人用の銀行口座開設登記簿謄本(履歴事項全部証明書)や印鑑証明書が取れるようになったら、すぐに銀行で法人口座の開設手続きを進めます。

その他に税務署へ必要な届出については以下の記事で取り纏めております。

会社設立に必要な費用

定款を作成する際に発生する費用は以下の通りです。

項目具体的な金額

定款の認証手数料
資本金100万円未満:3万円
資本金100万円以上300万円未満:4万円
その他:5万円
収入印紙代4万円(電子定款認証の場合は不要)
その他登記簿や印鑑証明書の取得費0.5万円程度
登録免許税資本金×0.7%(15万円に満たない場合は15万円)
司法書士費用10万円前後(参考値)

定款は法的効力を有する重要な書類となります。会社の状況に合わせて漏れなく必要な対応を取るようにしましょう。

難しい場合は司法書士や税理士などの専門家に依頼してみるのも良いでしょう。

最新トレンド 公証役場に行かない「完全オンライン認証」とは?

これまで定款の認証といえば、発起人が平日の日中に公証役場まで直接足を運ぶのが当たり前でした。

しかし現在では、公証役場へ一度も行くことなく、自宅やオフィスから完全オンラインで認証手続きを完了できるシステムが定着しています。

オンライン認証の3大メリット

移動時間がゼロ: 全国どこからでも、予約時間にパソコンの前にいるだけで完結します。

収入印紙代が0円: 電子データ(PDF)として定款を提出するため、紙の定款に必要な4万円の収入印紙が不要になります。

対面と手数料は同じ: オンラインでも対面でも公証人に支払う手数料は同じです。

手続きに必要なもの(自分でやる場合)

完全オンラインで手続きを行うには、事前の環境準備が必要です。

マイナンバーカード: 本人確認と電子署名に必須です。

ICカードリーダーまたは対応スマホ: マイナンバーカードの情報をパソコンに読み込ませるために使います。

Webカメラ・マイク付きのパソコン: 当日、公証人とビデオ通話を行います。

専用のソフト(Adobe Acrobatなど): 定款のPDFに電子署名をするために使います。

2026年最新情報】 電子定款の作成フォーマットが拡大

これまで電子定款は「PDF形式」に電子署名をするのが唯一の方法でしたが、2026年1月13日より「XML形式」のファイルによる電子署名・認証も正式に認められるようになり、申請方法が拡大しました。

これにより、民間の設立サポートソフト(弥生やfreeeなど)や士業が使うシステムの連携がさらにスムーズになり、オンライン申請の利便性が向上しています。

また、ビデオ通話(公証役場では主に「FaceHub」というシステムが使われます)による面談も、専用アプリ不要でブラウザから手軽にできるようになるなど、実務として完全に成熟しています。

当日の流れ

事前に法務省のオンライン申請システムから定款データを送信し、公証役場との面談(ビデオ通話)日時を予約します。

1.ビデオ通話の開始
公証役場から送られてくる専用のURL(ウェブ会議システム)にアクセスし、公証人と画面越しに対面します。

2.本人確認と身分証の提示
カメラに向かって、顔写真付きの身分証明書(マイナンバーカードや運転免許証など)を提示し、公証人が本人確認を行います。

3.意思確認とサイン
公証人から「この定款の内容に間違いありませんか?」といった質問を受け、画面上で電子署名の確認を行います。

4.データの受け取り
認証が終わると、オンライン上で認証済みの電子定款データが送られてきます。これで手続きは完了です。

自力で完全オンライン認証を行う場合、専用の有料ソフト(Adobe Acrobat等)を購入したり、マイナンバーカードの署名設定をしたりと、事前の機材トラブルや設定でつまずいてしまう方が非常に多いのが実情です。

税理士や司法書士などの専門家に設立を依頼することで、これらの機材やソフトをすべて専門家側で用意し、オンライン認証をスムーズに代行します。

 面倒な初期設定や機材コストをかけることなく、「電子定款の印紙代4万円カット」の恩恵を受け取ることができるでしょう。

2026年主流、オンライン登記の2大主流システム

会社設立の手続きをオンラインで行うことは、主流(標準)となっています。現在は、主に以下の2つのルートでオンライン登記が行われています。

1. 法人設立ワンストップサービス(デジタル庁)

マイナポータルと連動した、国が今最も推奨している最新システムです。

最大の特徴は、法務局への登記申請と、税務署へのe-Tax届出を、同時に終わらせられる点にあります。スマートフォンからも申請できる手軽さから、自分で登記を行う方の間で利用が広がっています。

2. 登記・供託オンライン申請システム「申請用総合ソフト」(法務局)

こちらは昔からある法務局専用のインストール型ソフトです。

Windows専用(Mac非対応)で、操作も専門知識が必要な仕様ですが、登記のすべての複雑な手続きに対応しています。専門家が代理申請する際は、今でもこれが圧倒的な主流でしょう。

従来の紙による窓口申請からオンライン申請への移行により、手続の待ち時間や手間は大幅に削減されました。慣れない手続きの負担を減らし、自分のビジネスにじっくり時間を使うためにも、最新のオンライン登記申請を活用することをおすすめします。

まとめ

会社設立は、基本事項の決定から登記後の税務・年金手続きまで多くのステップが必要ですが、現在、完全オンライン化によりとても効率的になっています。

便利な制度である反面、自力で行う場合は事前のソフト購入や複雑な機材設定、登記後の各種届出など、創業期に多くの事務負担やつまずきやすいポイントがあるのも実情です。

「慣れない手続きの負担をなくし、創業期の貴重な時間は本業の準備に使いたい」という起業家の方は、設立手続きをスムーズに代行してくれる専門家に依頼するのもおすすめです。

最新のオンライン制度を上手に活用して手続きの負担を最小限に抑え、スムーズな創業期をスタートさせましょう。

弊事務所においても、個人事業主・フリーランスや法人化などの税務申告・開業全般サポートに力を入れておりますので、疑問点や不安がある方は初回無料の相談窓口まで、お気軽にお問い合わせください。

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