税理士との初回面談で確認すべき質問25選|後悔しない税理士選びのために

税理士面談何を聞くのが正解?初回面談で絶対に聞くべき面談質問25選

「税理士はどうやって探せばいいんだろう」

「税理士に相談したいけれど、何を聞けばいいか分からない」

新しく事業を立ち上げたばかりの時期は、こうした悩みを抱えて一歩を踏み出せずにいる事業者の方も多いのではないでしょうか。

初めて税理士を探す場面では、目につきやすい料金表やホームページの雰囲気だけで契約を決めてしまうケースが多く見られます。しかし、後になって「思っていた対応と違った」「聞いていた料金より高い請求が来た」と後悔するケースは少なくありません。

税理士選びで本当におさえるべきポイントは、事前の面談を通じて「こちらの悩みや疑問に対して、丁寧にわかりやすく答えてくれるか」を見極めることです。

本記事では、初めての税理士面談での確認漏れをゼロにするために、そのまま使える質問25選をカテゴリ別にまとめました。また、実際の失敗談をもとに、「料金」「業務範囲」「対応・相性」「契約」の4カテゴリに分け、具体的な質問方法まで分かりやすく解説します。

目次

税理士に相談する前に準備しておくこと

面談での相談をスムーズに進めるための事前準備として、次の2点を事前に整理しておくのがおすすめです。

相談したい内容を整理する(記帳・申告・融資・相続など)
直近の決算書・確定申告書を用意する

1. 相談したい内容を整理する

まずは自分が今困っていること、将来相談したくなりそうなことを箇条書きにしておくとよいでしょう。

・確定申告や決算書作成だけを頼みたいのか
・日々の記帳(帳簿付け)から丸投げしたいのか
・節税対策や資金繰り、融資の相談にも乗ってほしいのか

「決算の作業だけ頼みたい」のか、「資金調達など経営の相談もしたい」のかによって、税理士に求める役割は大きく変わります。難しい用語を使う必要はないので、「今どんなことで困っているか」「どこまでサポートしてほしいか」を伝えるだけで、初回面談の時間を最大限に活用できるでしょう。

2. 直近の決算書・確定申告書を用意する

過去の申告書類があると、税理士はあなたの事業規模や取引の流れを正確に把握できます。

個人事業主: 直近1〜2年分の確定申告書・青色申告決算書の控え

法人: 直近の決算書一式(新設法人の場合は設立届出書や登記簿謄本)

創業したばかりで決算書がない場合は、「現在のおおよその売上規模」を口頭で伝えられれば大丈夫です。数字を見てもらうことで、税理士側もより具体的なアドバイスがしやすくなります。

面談用「質問25選」チェックリスト例

初回面談での確認漏れを防ぎ、自社に最適な税理士を見極めるための質問25選をまとめました。

カテゴリー主な質問項目
料金①顧問料に含まれる業務範囲
②決算料・年末調整の別料金有無
③訪問・面談頻度と料金の関係
④追加費用の発生条件
⑤記帳代行の料金設定
業務範囲・体制⑥記帳代行か自計化か
⑦クラウド会計ソフトの対応・導入支援
⑧クラウド会計ソフトの認定アドバイザー資格の有無
⑨資金繰り・融資支援の実績
⑩インボイス2割特例終了後の消費税負担増を試算してくれるか
⑪税務調査の立ち会い対応・費用
⑫社会保険・労務関連の相談可否
⑬他士業(社会保険労務士・司法書士等)との連携
対応・相性⑭主な連絡手段(チャット・メール・電話)
⑮問い合わせへの返信スピード目安
⑯担当者の変更頻度・直接相談の可否
⑰自社業界の顧問実績・知識
⑱法改正(インボイス・電帳法等)の事前情報提供
⑲節税提案の積極性
⑳成長フェーズに合わせた相談対応
契約・その他㉑解約条件・違約金や通知期限
㉒契約書・見積書の事前交付
㉓試算表の作成スピード
㉔決算直前の対策面談の有無
㉕契約期間と更新手順

上記のチェックリストの中から、面談時間が限られる中でも特に確認漏れが起きやすく、後悔につながりやすい項目を各カテゴリーから厳選し、「なぜその質問が必要なのか」「面談でどう回答を見極めればよいのか」を解説していきます。

その他の項目についても、一つずつ確認することをおすすめします。

【料金編】確認すべき質問

顧問料の不透明さについては、税理士を変更した事業者から「顧問料の内訳がよく分からないまま契約してしまった」という声が少なくありません。「年間でトータルいくらかかるのか」を明確にすることがポイントです。また、「いくらか」だけでなく「何が含まれているか」を確認する質問の仕方が大切です。

なぜこの質問が重要か
月額費用が安く見えても、決算料やオプション費用が加算されて「結局高くなった」という失敗を防ぐため。

1. 顧問料に含まれる業務範囲はどこまでか

「月額〇万円」という表示があっても、その中に何が含まれているかは事務所によって大きく異なります。日常の税務相談だけでなく、記帳作業(帳簿付け)や資金繰り相談、税務署への各種届出など、月額内でどこまで対応してもらえるのか、事前にしっかり確認しておきましょう。

2. 決算料・記帳代行・年末調整は別料金か

一般的に、月額顧問料とは別に決算料(顧問料の4〜6ヶ月分程度)が発生します。また、記帳代行(領収書からの帳簿作成)や年末調整、法定調書作成などが別見積もりになるか確認をしましょう。

3. 訪問頻度とその費用の関係

「月1回訪問」「3ヶ月に1回」「年1回(決算のみ)」など、面談の頻度や訪問回数を増やすかどうかで料金は大きく変わります。最近ではZoomなどを活用したオンライン面談にすることで、費用を抑えられるプランを用意している事務所も増えています。

提示された金額だけを見て安心するのではなく、「その金額でどのような面談やサポートをどこまでやってもらえるのか」という内容までしっかり見極めましょう。

個人事業主における税理士費用の相場については下記の記事で詳しく解説しています。

【業務範囲・体制編】確認すべき質問

契約後の「思っていたのと違う」「頼めると思っていた業務が対象外だった」という認識のズレを防ぐための確認項目です。

なぜこの質問が重要か
「書類作成に特化した業務中心のスタイル」か、「資金繰りや節税のアドバイスまで積極的にアドバイスしてくれるスタイル」か、税理士によって提供するサポートの幅が大きく異なるためです。

特に法人設立直後や創業融資を検討している方は、記帳の対応範囲と融資支援の可否を確認しましょう。

1. 記帳は自分でやるか、丸投げできるか

自分で会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)に入力するスタイル(自計化)に対応しているか、あるいは領収書やレシートをまとめて渡すだけで対応してくれる(丸投げ)のかを確認しましょう。指定の会計ソフトの有無や、クラウド会計を活用した業務効率化のアドバイスまで受けられるかも確認しておくと安心です。

2. 資金繰り相談や融資支援に対応しているか

将来的に日本政策金融公庫や銀行からの融資(創業融資・追加融資など)を考えている場合、過去の融資実績や事業計画書の作成支援まで行っているかを確認しましょう。

3. 税務調査の際に立ち会ってもらえるか

万が一、税務調査が入った場合に税理士が同席・対応してくれるかを確認します。その際、立ち会い対応が基本料金(顧問料)に含まれているのか、それとも別途「税務調査立会料」が発生するのかまで明確にしておきましょう。

税務調査については下記の記事で詳しく解説しています。

【対応・相性編】確認すべき質問

「税理士との相性が合うかどうか心配」という方も多いかもしれませんが、具体的な質問を通じて客観的に見極めることができます。後から「相談しづらい…」と後悔しないよう、事前の面談でしっかり確認しておきましょう。

なぜこの質問が重要か
税務の正確さはもちろんですが、日々の経営で本当に頼りになるのは、「連絡の取りやすさ」「相談しやすさ」「法改正など役に立つ最新情報を届けてくれるか」といった親身な対応力だからです。

1. 連絡手段とレスポンスの速さ

メールだけでなく、Slack・Chatworkなどのチャットツールでのやり取りが可能か確認しましょう。併せて「質問をしてから通常どのくらいの時間で返信がもらえるか」という目安を聞いておくと、契約後のコミュニケーションのズレを防ぐことができるでしょう。

2. 担当者は変わるのか、それとも一貫して同じ人か

規模の大きい事務所は組織としての総合力や対応力が魅力ですが、初回面談と実際の担当者が異なる場合や、定期的な異動で担当が変わるケースもあります。面談時には「自分の担当窓口はどなたになるのか」「代表税理士や同じ担当者に長期間伴走してもらえる体制か」をしっかり確認しておくと、安心して任せられます。

3. 自社の業種・規模の顧問実績はあるか

新設法人や小規模事業者へのサポート実績に加え、自社の業界特有の税務(飲食業、IT・Webビジネス、建設業など)に詳しいかも確認しましょう。業界の知識が豊富であればあるほど、適切な節税提案を受けられるだけでなく、日々の会計処理もスムーズに進みます。

4. 法改正や制度変更の際、能動的に情報提供してくれるか

税制や社会保険の仕組みは、毎年のように変化しています。

特に2026年は、インボイス制度の「2割特例」が適用期限を迎える事業者が増える年です。2割特例は「2026年9月30日を含む課税期間」まで適用される制度のため、個人事業主(暦年課税)であれば2026年10月1日から2028年9月30日までは3割特例が適用され、その後も段階的に控除可能割合が見直されます。

一方、法人は決算月によって最終適用時期が異なり、たとえば3月決算法人であれば2027年3月期まで2割特例を使えるため、「自社の場合はいつまでか」を税理士に確認しておくことが重要です。

また、2027年(令和9年)分の所得税から、つまり2028年に行う確定申告からは青色申告特別控除が最大75万円に拡大されるなど、電子帳簿の運用次第で税負担が変わる制度改正も進んでいます。

こうした複雑な制度変更を、日々の業務に追われる経営者が自力で把握するのは容易ではありません。だからこそ、「新しい制度が始まる前に、こちらから尋ねる前に共有してもらえるか」を面談で確認しておくことで、本当に事業に寄り添ってくれる税理士かどうかを見極めることができます。

もちろん、税務申告や記帳を確実にこなしてくださる税理士はそれだけで十分に頼りになる存在です。

そのうえで、「2割特例が終わるので、御社の場合は簡易課税に切り替えたほうが有利です」といったように、制度改正のたびに自社の状況に合わせた一言を添えてくれる税理士であれば、経営者としてはより安心して本業に集中できるはずです。

【契約・その他編】必ず確認すべき質問

契約後のトラブルに発展しやすいのが「契約条件」や「解約時のルール」です。契約後に後悔しないよう、事前にお互いの認識をすり合わせておきましょう。

なぜこの質問が重要か
解約条件や事前見積もりをしっかり確認しておくことで、後々の不当な請求や「聞いていない」という契約トラブルを未然に回避できるためです。

1. 解約時の条件・違約金の有無

万が一相性が合わなかった場合に備え、「何ヶ月前に申し出れば解約できるか(1ヶ月前申告など)」「期間途中での解約に伴う違約金や発生費用はあるか」を契約前に必ず確認しておきましょう。

2. 契約書・見積書は事前にもらえるか

口頭での約束トラブルを防ぐため、正式契約の前に「業務範囲と費用が明確に書かれた見積書」および「契約内容の控え」を事前に提示・共有してもらえるか確認しましょう。口頭説明だけで手続きを進めようとする事務所には注意をしましょう。

「解約時の対応」を質問したときに、嫌な顔をしたり返答を濁したりする税理士は、契約後にトラブルになりやすいため注意が必要です。誠実な取引を前提としている事務所であれば、万が一の解約条件も隠さず明確に答え、事前に見積書や契約書も事前にきちんと開示してくれます。

こんな回答があれば要注意なNGサイン

初回面談時、以下のような対応をされた場合は契約を慎重に判断することをおすすめします。

  1. 料金の質問に明確に答えない/概算すら出さない
    「やってみないとわからない」とぼかし、見積書を出さない事務所は後から高額請求されるリスクがあるため注意しましょう。
  2. 「よくある質問」で済まされ、担当者と直接話せない
    事務員しか対応せず、税理士資格を持った担当者や代表者と面談・相談ができないケースは注意が必要でしょう。
  3. 税務調査対応や立ち会いについて曖昧にはぐらかす
    いざという時に守ってくれない可能性があります。「過去の調査実績」や「立ち会いの方針」を明確に答えてくれるかチェックしましょう。
  4. 契約書・見積書を「後で送ります」で先延ばしにする
    契約締結を急がせ、書面をなかなか提示しない事務所はトラブルの元です。
  5. 業種特有の論点を聞いても一般論しか返ってこない
    自分の業界に対する深い理解がない場合、最適な節税提案や適切な会計処理が期待できない可能性があります。

これらに一つ該当したからといって即座に「悪い税理士」と決めつけるものではありません。
ただし、初回面談は事務所側にとっても「良いところを見せる場」であることを踏まえると、この段階で誠実な回答が得られないようであれば、契約後の対応にはより一層注意が必要だと考えられます。


税理士の変更については下記の記事で詳しく解説しています。

まとめ

税理士選びで大切なのは、自分たちの状況や希望に合った税理士」を選ぶことです。事業の規模や業種はもちろん、経営者自身が「どんなサポートを受けたいか」によって、最適となる税理士像は大きく変わってくるからです。

だからこそ、知名度や料金の安さだけで判断せず、面談での受け答えを通じて相手の本質を見極めることが大切です。

なかでも「担当者が変わらないか」「制度改正を能動的に知らせてくれるか」「業種特有の論点に具体的に答えられるか」に加えて、2026年は「インボイス2割特例終了後の消費税負担をどう見積もってくれるか」も、契約後に「こんなはずじゃなかった」とならないための重要な判断材料になります。

これらは契約後の満足度を大きく左右する重要なポイントとなり、長く安心して付き合えるパートナーを選ぶうえで重要な判断材料になります。

そしてもうひとつ大切なのは、どんな小さな疑問でも気軽に話せて、一緒に考えてくれるパートナーを選ぶことです。ぜひこの記事の質問リストを活用して、面談での聞き忘れを防ぎ、納得したうえで契約に進みましょう。

弊事務所においても、個人事業主・フリーランスや法人化などの税務申告・開業全般サポートに力を入れておりますので、疑問点や不安がある方は初回無料の相談窓口まで、お気軽にお問い合わせください。

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